遠隔地で測定した大気調査データを『mineo』+暗号化通信によりセキュアにリアルタイム収集

株式会社KANSOテクノス

導入サービス
スマホ・モバイルルーター向けサービス
業種
サービス
従業員規模
501名~1,000名
  • 株式会社環境総合テクノスは2020年7月に「株式会社KANSOテクノス」に社名変更されました。
  • 掲載内容は2019年1月時点のものです。
  • 課題

    • 旧式の通信システムからの切り替え
    • センシティブな調査データの通信に適した高度なセキュリティ
    • 高速通信によるデータの常時送信
  • 導入後の効果

    • 通信可能エリアの広がりに伴う調査対応エリアの拡大
    • データの常時送信によりトラブル時には迅速対応が可能に
    • 常時通信を活用したさらなる業務効率向上の可能性

導入の理由と背景

遠隔地での調査データをいかに確実に収集するか

健康な暮らしを守るには、空気の汚染を防ぐことが欠かせない。そこで各自治体などではチェックポイント設定し、環境基準を満たしているかどうかを定期的にチェックしている。この大気環境調査を移動測定車を使って請け負っているのが、株式会社環境総合テクノスだ。
「遠隔地に設置される測定車には、二酸化硫黄、窒素酸化物、浮遊粒子状物質やPM2.5などを、観測時の気象状況も含めて自動測定する機器が搭載されています。測定データはデータロガーと呼ばれる装置に一括保存され、定期的に手動で受信しています。ところが、この通信システムが、時代遅れのものとなっていたのです」と、株式会社環境総合テクノス環境部都市環境グループの進藤隆志チーフマネジャーは問題点を説明する。
10数年以上前に構築された通信システムは、ダイアルアップ接続により携帯電話の専用回線を使う旧式で、データロガーとつないだポータブルルーターからデータ通信カードを使って保存データを定期的に送信する。これは旧世代のシステムであり、通信キャリアがサポートエリアを縮小しつつあった。
「そのため、早急に新たな通信手段を確保する必要に迫られていたのです」と、吉本隆寿リーダーは約5年前の状況を振り返る。

手探りでスタートした『mineo』への切り替え

ちょうどその頃、ケイ・オプティコムの格安SIM『mineo』がサービスを開始し、環境総合テクノス社はサービスのメリットなどを知った。
「ただ、我々は通信に関しては、まったくの素人です。だからこそ、旧式のシステムを長く使い続けていたわけですが、ケイ・オプティコムさんの『mineo』が良いと聞いても、我々の望みを叶えられるものかどうかわかりません。データロガーとのセッティングに加えて、もう一点、重要だったのがセキュリティの確保でした」と、進藤氏はシステム構築上の要件を語る。
社内のシステムやインフラを管理している部署に確認したところ暗号化通信を求められた。送信する各種データは、行政機関などから依頼を受けたセンシティブなもの。そのため同社には極めて厳格なセキュリティポリシーがある。
その点『mineo』なら固定IPアドレスを使える上、通信にはIPsecを利用したVPNを使うことでセキュリティも万全だ。社内の審査もクリアし、残る課題はデータロガーとの接続だけとなった。

導入の効果

画期的に向上したデータ送信状況

データロガーをケイ・オプティコムに持ち込み、実際にデータ送信テストが行われた結果、何の問題もなくテストは終了。これにより3台ある移動測定車にそれぞれ『mineo』がセットされた。
「まず通信可能エリアがぐっと広がり、通信状況も画期的に改善されました。以前は接続が不安定であったり、受信に時間がかかるため、データ受信は定期的に手動で行っていたのです。ところが『mineo』に代えてからは、基本的に常時送信となりました。これにより、業務効率が大幅に改善されました」と、大西氏は評価する。
サポートエリアの縮少により通信不可になるなど、何か異常があった場合は迅速な対応ができないため、調査期間の延長をしなければならない場合がある。調査予定はびっしり組まれているため、一つ調査が伸びると別の調査に影響が出てしまう。
『mineo』により常時送信となり、何かトラブルがあった場合は直ちに駆けつけて対処できる。その結果、常に予定通りに調査を進められるようになった。

安定した常時接続を他の用途にも

常時通信を活かした今後の展開として、測定機器の遠隔操作が考えられている。機器から送信されるデジタルデータを本部で受信するだけでなく、本部からデータ送信をすれば機器を操作できる可能性があるのだ。より精密に状況を把握するため、移動測定車にWebカメラを設置し、現地の状況をモニタリングする案もある。
さらにクラウドサービスと連動すれば、専用受信パソコンが不要になる可能性もある。各測定機器からのデータを、データロガーに一旦集約してから送信するのではなく、測定機器からダイレクトにデータをクラウドにアップする。これならいつでもどのパソコンやスマートフォン等からでも見たいときに必要なデータを見ることができる。
「5Gになると、もっといろいろできるようになるはず。ケイ・オプティコムさんには通信のプロとして、いろいろな提案をこれからもしていただきたい」と、大西氏は今後への期待を語ってくれた。

mineo × 株式会社KANSOテクノス データの常時送信で業務効率が大幅に改善!固定IPアドレス、VPNの使用でセキュリティも万全!

お客さまプロフィール

社名
株式会社KANSOテクノス
所在地
大阪市中央区安土町1丁目3番5号
URL
http://www.kanso.co.jp/

関西電力グループの一員として、「環境」「土木」「建築」の総合エンジニアリングを手がける。調査・診断などのコンサルティングから設計・施工、メンテナンスまで高品質で付加価値の高いサービスを提供する。

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