
掲載日:2025年2月21日 更新日:2025年2月21日
本記事では、Cookieとは何か、メリット・デメリットを踏まえて解説していきます。有効・無効の設定や削除の手順もご紹介します。
Cookie(クッキー)とは?

Cookieとは、Webサイトにアクセスした際に、パソコンやスマートフォンなどのブラウザーに記録される情報のことです。名前の由来は、メッセージを書いた紙を入れた焼き菓子の「フォーチューンクッキー」といわれています。
Cookieに記録される情報には、Webサイト内で入力したデータ、ID、利用環境などが含まれます。Cookieのおかげで、ユーザーはWebサイトにアクセスする度に情報を入力することなく、スムーズにサービスを利用することが可能です。
また、Webサイトの運営者側としても、ユーザーが関心のある物事を判別して、それぞれに合わせた情報を提供できるというメリットがあります。
キャッシュとの違い
キャッシュとは、一度閲覧したWebサイトのテキストや画像などの情報を一時的に保存しておく仕組みのことです。CookieがWebサイト上で入力した情報などを保存するのに対し、キャッシュはWebサイトを構成する情報を保存します。
キャッシュがあるおかげで、Webサイトに訪問する度にテキストや画像などの情報を一からダウンロードする必要がなく、ページをスムーズに表示できます。データをダウンロードする速度よりも、キャッシュを読み取る速度のほうが上なので、結果的にページの読み込み速度が速くなるのです。
Cookieのメリットは?同意しないとどうなる?

Cookieに同意しなくても、基本的なコンテンツの閲覧は可能です。
ただし、Cookieに同意しないと、ブラウザー上にWebサイト内で入力したデータやIDなどが保存されません。そのため、一部の機能やサービスが制限されたり、アクセスする度に同じ情報を入力しなおしたりする必要があり、利便性が損なわれてしまいます。
同意するかどうかは、Cookieによるメリット・デメリットを踏まえたうえで判断することが大切です。まずは、Cookieに同意するメリットを詳しく紹介していきます。
ログインの手間が省ける
Cookieがログイン情報を記録してくれるので、SNSやECサイトを開く度にIDやパスワードを入力する必要がありません。
ログインの手間が軽減され、さまざまなWebサービスをさらに便利に利用できるようになります。
ブラウザーを閉じても情報を残しておける
Cookieを使用すると、ブラウザーを閉じても、入力した情報がそのまま保持されます。
例えば、オンラインショッピングの途中でブラウザーを閉じてしまっても、カートに入れた商品の情報が保存されるので、ショップを再度開いたときに商品を登録し直す必要がありません。
自分が興味のある広告が表示される
Webサイトの閲覧履歴などに基づき、自分の興味や関心に合う広告が表示されるようになるのもメリットです。
興味のない広告ばかりで不快になることがなく、好みの商品や気になる情報を見つけるきっかけになります。
Cookieを使用するデメリット
Cookieにはユーザーにとってさまざまなメリットがありますが、次のようなデメリットも存在します。WebページでCookieの使用の同意を求められた場合は、これらのリスクも理解したうえで判断しましょう。
IDやパスワードなどを悪用されるリスクがある
Cookieを使用すると、ブラウザーにIDやパスワードなどが保存されることがあります。そのため、学校やインターネットカフェなどの共用のパソコンでCookieを使用すると、第三者にそれらの重要情報を知られてしまうリスクがあります。
不特定多数が使うパソコンを利用する際は、IDやパスワード、住所などの個人情報は入力せず、Cookieも使用しないよう注意しましょう。
プライバシーを侵害される恐れがある
Cookieに保存される情報には、個人の趣味嗜好や行動履歴なども含まれます。
Cookieを使用すると、これらの情報が意図せぬ形で第三者に渡り、プライバシーを侵害される恐れがあると懸念されています。Webサイト上ではCookieの使用について同意を求められるのは、こういった背景もあるのです。
リターゲティング広告を不快に感じる場合もある
Cookieのデータに基づいて、一度Webサイトに来訪したことがある人に広告を表示することを「リターゲティング広告」といいます。
ページを訪れたユーザーに追跡用のCookieを付与し、これを目印としてユーザーを追跡して、別のサイトでの広告枠にCookieを付与したサイトの広告を表示させるという仕組みです。
サイト運営者にとっては、自分たちの商品やサービスを繰り返しアピールできるのでメリットが大きいものの、ユーザーにとっては、同じような広告ばかり表示されるようになることで不快に感じる場合もあるでしょう。
ブラウザーでCookieの設定を有効・無効にする方法

2024年12月時点の情報です。OSやアプリのバージョンによって手順が変わる可能性があります。
Cookieは、アクセスしたWebサイトごとに同意・不同意を選択するだけでなく、ブラウザーごとに有効・無効の設定を切り替えることが可能です。
すべてのCookieをまとめて有効あるいは無効にしたい場合は、次の手順をお試しください。
iPhoneの場合
iPhoneのデフォルトブラウザーであるSafariと、Google ChromeでCookieを有効あるいは無効にする手順を解説します。
- 【Safari】
- 1. 「設定」アプリから「Safari」をタップ

- 2. 画面を下にスクロールして、「詳細」をタップ

- 3.「すべてのCookieをブロック」のオンオフを切り替える

- 【Google Chrome】
- 1. 「設定」アプリから「Chrome」をタップ

- 2.「Webサイト越えトラッキングを許可」を切り替える

Android™の場合
Android™のデフォルトブラウザーであるGoogle Chromeで、Cookieを有効あるいは無効にする手順を解説します。
- 【Google Chrome】
- 1.「Chrome」のアプリを開く
- 2. 右上の「⋮」をタップして、「設定」を選択

- 3.「サイトの設定」→「サードパーティ Cookie」の順にタップ

- 4.Cookieを無効にしたい場合は「サードパーティのCookieをブロックする」、有効にしたい場合はそれ以外を選択する

Cookieを削除する方法
ここからは、Cookieを削除する方法を解説します。
iPhoneの場合
iPhoneの場合、Cookieを削除する手順は以下のとおりです。
【Safari】
- ▼履歴も消去する場合
- 1.「設定」アプリから「Safari」をタップ
- 2. 画面を下にスクロールして、「履歴とWebサイトデータを消去」をタップ

- ▼履歴は残す場合
- 1.「設定」アプリから「Safari」をタップ

- 2.「詳細」をタップ

- 3.「Webサイトデータ」をタップ

- 4.「全Webサイトデータを削除」をタップ

- 5.「今すぐ削除」をタップ

- 【Google Chrome】
- 1.「Chrome」アプリを開き右下の「…」から「設定」を選択

- 2.「プライバシーとセキュリティ」から「閲覧履歴データを削除」を選択

- 3.「Cookie、サイトデータ」のチェックボックスをオンにする(他のチェックボックスはオフ)
- 4.「閲覧履歴データを削除」をタップ
- 5.「完了」をタップ

Android™の場合
Android™のデフォルトブラウザーであるGoogle Chromeの場合、Cookieを削除する手順は以下のとおりです。
- 1.「Chrome」のアプリを開く
- 2. 右上の「⋮」をタップして、「設定」を選択

- 3.「プライバシーとセキュリティ」をタップ

- 4.「閲覧履歴データを削除」をタップ

- 5.「1時間以内」、「全期間」などの期間を選択

- 6.「Cookieとサイトデータ」チェックボックスをオンにして、その他すべてのチェックボックスをオフにする

- 7.「データを削除」→「削除」の順にタップ
まとめ
Cookieとは、Webサイトにアクセスした際ブラウザーに記録される情報のことで、Webサイト上での入力データやIDなどが含まれています。Cookieを使用すれば、Webサイトにアクセスする度に同じ情報を入力する必要がなく、オンラインショッピングなどのWebサービスをより便利に利用することが可能です。
一方で、Cookieを使用することによるID・パスワードの悪用やプライバシーの侵害といったリスクについても把握することが大切です。メリット・デメリットをそれぞれ理解したうえでCookieを活用しましょう。